SDGｓの目標のなかに、「森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止及び逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る」という目標があり、
林野庁ホームページに、「SDGｓと森林・林業・木材産業の関係性」というPDFが発表されています。
田島産業の檜風呂は、このPDFの５ページ目にある、CLTと同様の方法を、檜風呂の開発当初から浴槽製作に採用しています。
田島産業の檜風呂がSDGs、エコに貢献している理由は以下の通りです。
１．CLT製法（クロス積層板）のため、どんな板も浴槽に使用できる。
田島産業の檜風呂は、CLT（クロス積層板）で浴槽を製作しています。浴槽の大きさによって、5層、7層、9層の積層板を製作し、その板で浴槽を製作します。これは、つまり、5層であれば、5枚の板を貼り合わせる訳ですが、表板として木目の良い良材を選別し、表に出ない内側の3枚の板については、木目が良くなかったり、節が入っていたりする板も浴槽の材料として有効に活用することができます。
あらゆる板が中板として有効に利用できる。
２．CLT製法（クロス積層板）のため、板目の板で浴槽の製作ができる。
柾目板と比べて、板目の板は割れが入りやすく曲がりやすいため、板の伸び縮みが致命的な品質低下の要因となる木浴槽の製作には、柾目板を使用する方がよいと考えられます。しかし、柾目板は、一本の丸太からほんの一部しか取ることができません。田島産業の檜風呂は、柾目板のみで1台の浴槽を製作しようとする場合に比べて、少ない丸太の本数で1台の浴槽を製作し、木材ロスを減らすことが可能です。また、板目板を使用しても、たとえ表面板（1層目）に板割れが生じたとしても、2層目から5層目（7層、9層目）までの板が木目を直交にして重ねてありますから、板割れから浴槽の水漏れに発展することはありません。
３．CLT製法（クロス積層板）と防水加工のため、植林された木材を使用しても、品質の高い木浴槽を製作することができる。
田島産業の檜風呂は、寸法安定性の高いCLT（クロス積層板）で組み立てた浴槽に、さらに防水加工を行います。防水加工処理のない木浴槽の場合、長持ちする木浴槽を製作するためには、木目の細かい良材のみを使用する必要があります。昔は、樹齢３００年などの天然木の良材のみを選別した贅沢な製品が良しとされましたが、現在は時代が変わり、自然を大切に、地球と共生し、なおかつ森林を育てるため林業を支える木材産業が必要とされています。そういった意味でも、「次世代のひのき風呂」なのです。
田島産業の檜風呂は、木浴槽の表面に防水加工処理を行う事で板を保護するため、使用できる板の範囲が広がり、植林材を木浴槽に使用することができます。また、木浴槽を水や汚れ、カビから守ることで耐久年数が長くなります。製品寿命の長い、地球にやさしい製品です。
４．全て国産、特に工場のある岐阜県内の木材市場で仕入れを行うため、木材の輸送マイルが短い。
輸入材は、木材を切り出す場所から日本に到着し、輸入材を利用する工場へ運ばれるまで、長い距離を移動してきます。その際には切り出し場所から輸出される場所までのトラック、海上輸送の船、日本国内のトラックと長い輸送マイルを必要とし、輸送に伴う二酸化炭素の排出量もそれなりの量になります。
田島産業の檜風呂は、本社工場のある岐阜県内の木材市場にて、国産、主に岐阜県産の丸太を仕入れしているため、木材の輸送マイルが短く、輸送に伴う二酸化炭素の排出量も少なくなっております。
木材市場にて丸太の選別中
５．保温性が高いため、お湯が冷めにくい浴槽です。
木は保温性が高くお湯が冷めにくいため、身体も温まります。ステンレスや陶器、樹脂の浴槽と比較して追い焚きの回数や長さが少なくてすみます。各家庭での追い焚きの回数が減少することも、1件1件では僅かな量ですが、木浴槽が普及することで各家庭のエネルギー使用量を減らすことができます。
６．植林された木材を使用することは林業への貢献につながる。
国土の2/3が森林である日本において、山や森を守ることは大変重要だと考えられています。戦後、日本の多くの山において、スギやヒノキが大量に植林されましたが、その後、値段の安い輸入材の流入等で国産材の利用が減少し、国産材の取引価格が低くなってしまいました。山を手入れして、良材を切り出してもそれに報いる収入が得られない為、スギやヒノキの山の所有者も手入れをしなくなってしまいました。国産のスギやヒノキが適正価格で取引され、有効に利用されることで、再び日本の山にあるスギやヒノキの価値が上がり、山の手入れがされるようになれば、もっと日本の山や森が整い、日本の林業を助けることができます。